サイズチャートの選択ロジック

優先順位に基づくマッピングルールと例外処理の仕組み

サイズチャートマッピング優先順位例外処理Shopify
読了時間: 9分

はじめに

商品ページにサイズチャートを出すこと自体は、どのECサイトでもやっています。難しいのは「どの商品に、どのサイズチャートを出すか」を決める部分です。ジャケットとパンツでチャートは違い、メンズとレディースでも違う。さらに限定モデルのように、同じカテゴリなのに専用チャートが必要な商品も混ざってきます。

これを人の手で商品1点ずつに割り当てていくと、商品数が増えるほど設定漏れや間違いが起きやすくなります。そこで、商品情報からサイズチャートを自動で決めるルール(選択ロジック)を作りました。

この記事では、その選択ロジックがどんな情報を手がかりに、どんな順番で判定しているのかを解説します。読み終わる頃には、「通常の商品はルールで一括処理し、特殊な商品だけ例外指定する」という組み立て方の全体像がつかめるはずです。

判定の手がかりになる商品情報

Shopifyのメタフィールドから取得する

選択ロジックが使う商品情報は、Shopifyのメタフィールド(商品に持たせられる追加情報の入れ物)から取得します。商品登録の時点でカテゴリや性別を入れておけば、それがそのままサイズチャート判定の材料になる、という設計です。

表の上3つ(カテゴリ・タイプ・性別)が通常の判定に使う情報で、下2つ(handleとSKU)は例外的な商品を個別に指定するための情報です。

判定材料を商品データに寄せておく意味

サイズチャートの割り当てを別の管理表で持つのではなく、商品自体の情報から導けるようにしておくと、商品を追加した瞬間からサイズチャートが正しく表示されます。商品登録と同時にサイズチャートの設定が終わっている状態。運用の手間を減らす要になっている考え方です。

優先順位に基づく4段階の判定

「例外を先に、通常ルールを後に」という順番

特殊な商品にも対応できるよう、判定は次の優先順位で行います。個別に指定された例外を先に確認し、どれにも当てはまらなければ通常の対応表で決める、という順番です。

サイズチャート選択の優先順位
1. 商品単位の例外チェック
この商品だけ専用チャート、という指定があるか
2. 型番単位の例外チェック
この型番だけ専用チャート、という指定があるか
3. 通常の対応表
カテゴリ × タイプ × 性別の組み合わせで探す
4. 男女共用チャートで再検索
指定の性別で見つからなければunisexで探す
どれにも該当しなければ
サイズチャートなし(ボタン非表示)

図を一言でまとめると、「個別指定 → 通常ルール → 共用チャート」の順に探していき、最初に見つかったチャートを採用する仕組みです。

なぜ例外を先に確認するのか

通常ルールを先に適用してしまうと、限定モデルにも一般的なジャケット用チャートが表示されてしまいます。例外指定を最優先にしておけば、「基本は自動、特別な商品だけ手動で上書き」という運用が成立します。自動化と個別対応を両立させるための順番なんですよね。

各優先順位の詳細

1. 商品単位の例外(最優先)

特定の商品URL(handle)に、専用のサイズチャートを割り当てます。限定モデルやコラボ商品など、通常のルールに当てはまらない商品に使います。

たとえば限定のレーシングスーツには専用の採寸表を出したい、コラボ商品だけサイズ表記が相手ブランド基準になっている、といったケース。こうした商品は数が少ないので、1点ずつの指定でも運用の負担にはなりません。

2. 型番単位の例外

特定の型番(SKU)に、専用のサイズチャートを割り当てます。同じ商品ファミリーの中でも、一部の型番だけサイズ表記が異なる場合に使う仕組みです。

特定サイズのみ海外規格で作られている商品や、リニューアルを境にサイズ体系が変わった商品などが該当します。商品単位では例外にできない「商品の中の一部だけ違う」ケースを、この層で拾います。

3. 通常の対応表

カテゴリ + アイテムタイプ + 性別の組み合わせでサイズチャートを決めます。ほとんどの商品はこのルールで処理されます。

表のとおり、「アウターのジャケットでメンズなら、このチャート」という対応を組み合わせごとに1行ずつ持っています。この対応表さえ整えておけば、新商品を追加しても既存の行に自動で当てはまります。

4. 男女共用チャートへのフォールバック

指定された性別でチャートが見つからない場合、性別を「unisex」に置き換えてもう一度探します。自転車用品のように男女共用で作られている商品カテゴリでは、メンズ・レディース別のチャートを用意していないことがあるためです。

たとえば「cycling + jacket + men」で見つからなければ、「cycling + jacket + unisex」を試す。この保険があることで、対応表に全組み合わせを網羅しなくても表示漏れを防げます。

どこにも該当しなかった場合

4段階すべてでサイズチャートが見つからなかった場合、商品ページでは「サイズチャート」ボタン自体を表示しません。アクセサリーやパーツのようにサイズ選びが存在しない商品では、これが正しい挙動になります。

「該当なし」をエラーではなく「サイズ不要な商品」として扱う。この整理をしておくと、全商品にチャートを無理に割り当てる必要がなくなり、対応表のメンテナンスも本当に必要な商品だけに絞れます。

まとめ

サイズチャートの選択ロジックは、「商品単位の例外 → 型番単位の例外 → 通常の対応表 → 男女共用チャート」という4段階の優先順位で判定する設計です。通常の商品は対応表で一括処理し、特殊な商品だけを例外指定で上書きする。この組み立てにより、商品数が増えても設定作業を増やさずに、正確なサイズチャート表示を維持できています。

データの持ち方や、管理画面からの変更の仕組みは、続きの記事で解説しています。