はじめに
Webアプリケーションとスプレッドシートを連携させたい場面は多いものです。「売上データをスプレッドシートに書き出したい」「スプレッドシートのデータをサイトに表示したい」など、ニーズはさまざまです。
この記事では、スプレッドシート側の処理を**Google Apps Script(GAS)**で作成し、Claude Codeと協調しながら開発を進めるコツをご紹介します。
なぜGASを使うのか
スプレッドシートとの連携方法はいくつかありますが、スプレッドシート側で完結する処理はGASで書くのが便利なことがあります。
| 方法 | 向いているケース | 特徴 |
|---|---|---|
| GAS | スプレッドシート主体の処理 | スプレッドシートに直接組み込める |
| アプリ側API | アプリ主体の処理 | Vercelなどのサーバーから操作 |
| Zapierなど | ノーコード連携 | 設定だけで簡単に連携 |
たとえば「スプレッドシートに新しい行が追加されたらメールを送る」という処理は、GASで完結させたほうがシンプルです。
Claude Codeとの協調ワークフロー
私が実際に行っている方法をご紹介します。
「スプレッドシートでこういう処理をしたい」と相談
適当なファイルにGASのコードを書き出してもらう
内容を確認し、必要に応じて修正を依頼
GASエディタにコピーして実行
エラー内容をClaude Codeに伝えて改善
ステップ1: やりたいことを伝える
まず、何を実現したいかをClaude Codeに伝えます。
スプレッドシートの「売上」シートに新しい行が追加されたら、
その内容をSlackに通知する仕組みを作りたいです。
GASで実装したいのですが、コードを書いてもらえますか?
ステップ2: GASコードを生成
Claude Codeがコードを生成してくれます。このとき、「適当なファイルに書き出して」と指示すると、プロジェクト内にファイルとして保存してくれます。
gas-scripts/slack-notification.gs というファイルに書き出してください
こうしておくと、後で修正履歴も残りますし、他のGASコードと一緒に管理できます。
ステップ3: コードを精査
生成されたコードを確認します。不明な点があれば質問します。
このコードの「onEdit」は何をしているのですか?
理解できたら次のステップに進みます。
ステップ4: スプレッドシート側で実行
- Googleスプレッドシートを開く
- 「拡張機能」→「Apps Script」を選択
- GASエディタにコードをコピー&ペースト
- 保存して実行(必要に応じてトリガー設定)
ステップ5: 問題があれば報告
実行してエラーが出たり、期待通りに動かない場合は、その内容をClaude Codeに伝えます。
このエラーが出ました:
「TypeError: Cannot read property 'getRange' of null」
修正してもらえますか?
Claude Codeは、アプリ側の設計とGASの双方を調査して、整合性を保った修正を提案してくれます。これが非常に便利です。
実際の活用例
例1: フォーム送信データの管理
Webサイトのフォームから送信されたデータを、スプレッドシートで管理する場合。
- アプリ側(Claude Code): フォーム送信時にスプレッドシートにデータを書き込むAPI
- GAS側: 新しいデータが追加されたら担当者にメール通知
例2: スプレッドシートからサイトにデータ表示
スプレッドシートで管理しているデータを、サイトに表示する場合。
- GAS側: スプレッドシートのデータをJSON形式で公開するWebアプリ
- アプリ側(Claude Code): そのJSONを取得して表示するコード
例3: 定期レポートの自動生成
毎週月曜日に売上レポートを生成してメール送信する場合。
- GAS側: スプレッドシートのデータを集計してメール送信(トリガーで定期実行)
- アプリ側: レポートで使う元データをスプレッドシートに書き込む
注意点とコツ
認証・権限の設定
GASを初めて実行するときは、Googleアカウントの認証が必要です。「このアプリは確認されていません」と表示されることがありますが、自分で作ったスクリプトなら「詳細」→「〇〇(安全ではないページ)に移動」で進めます。
実行ログの確認
GASエディタの「実行数」メニューから、実行ログを確認できます。エラーが出たときはここを確認すると原因がわかりやすいです。
トリガーの設定
「新しい行が追加されたら」「毎日9時に」といった自動実行は、GASエディタの「トリガー」から設定します。
セキュリティへの配慮
APIキーやパスワードなどの機密情報は、GASのプロパティサービスを使って保存します。コードに直接書かないようにしましょう。
まとめ
- スプレッドシート主体の処理はGASが便利
- Claude Codeにコードを生成してもらい、ファイルに保存
- 精査してからスプレッドシートで実行
- 問題があればClaude Codeに報告して改善
- アプリ側とGASの両方を調査してくれるのが便利
スプレッドシートは多くの人にとって馴染みのあるツールです。GASと組み合わせることで、ちょっとした自動化から本格的なシステム連携まで、幅広い用途に使えます。