はじめに
Vercelは「サイトを公開するためのサービス」というイメージが強いかもしれません。しかし実は、データベース、定期実行、メール送信など、アプリケーションに必要な機能も提供しています。
この記事では、VercelのStorage機能を中心に、サイト公開以外の便利な活用方法をご紹介します。
Vercel Storageとは
VercelのStorage機能は、Vercelのダッシュボードから直接利用できるデータ保存・処理サービスです。
| サービス | 用途 | イメージ |
|---|---|---|
| Vercel KV | キー・バリュー型データ保存 | 設定値やセッション情報の保存 |
| Vercel Postgres | リレーショナルデータベース | ユーザー情報や商品データの管理 |
| Vercel Blob | ファイル保存 | 画像やPDFの保存 |
| QStash | 定期実行・遅延実行 | 毎日0時にデータ集計、など |
これらを使うと、別途データベースサーバーを契約しなくても、ある程度の機能を実現できます。
データベース機能(KV、Postgres)
Vercel KV(キー・バリュー型)
シンプルなデータ保存に向いています。「この設定値を保存しておきたい」「一時的にデータをキャッシュしたい」といった用途に使えます。
Claude Codeに「Vercel KVを使ってデータを保存するコードを書いて」と指示すれば、適切な実装を提案してくれます。
Vercel Postgres(リレーショナル)
より本格的なデータ管理が必要な場合はPostgresが使えます。ユーザー情報、商品データ、注文履歴など、関連性のあるデータを管理するのに向いています。
定期実行機能(QStash)
QStashを使うと、決まった時間に処理を実行できます。いわゆる「cron(クーロン)」のような機能です。
活用例
- 毎朝9時にレポートを生成してメール送信
- 1時間ごとに外部APIからデータを取得
- 毎月1日に月次集計を実行
「毎日9時」などのスケジュールを設定
設定した時刻になると自動で起動
指定したエンドポイントにリクエスト
アプリ側で定義した処理が動く
Claude Codeに「毎日朝9時にこの処理を実行したい」と伝えれば、QStashを使った実装を提案してくれます。
メール送信機能(Resend)
Resendはメール送信サービスです。Vercelのダッシュボードから連携できます。
活用例
- お問い合わせフォームからの自動返信
- 会員登録完了のお知らせ
- パスワードリセットメール
「フォーム送信後にメールを送りたい」とClaude Codeに伝えれば、Resendを使った実装を提案してくれます。
Speed Insight(パフォーマンス分析)
Speed Insightは、サイトのパフォーマンスを測定・分析するサービスです。月額$10程度の追加費用がかかりますが、サイト改善に役立ちます。
確認できる指標
| 指標 | 意味 | 目安 |
|---|---|---|
| LCP | 最大コンテンツの表示時間 | 2.5秒以内が良好 |
| FID | 最初の操作への応答時間 | 100ms以内が良好 |
| CLS | レイアウトのズレ | 0.1以内が良好 |
| TTFB | 最初のバイトまでの時間 | 速いほど良い |
改善に活用する
Speed Insightで課題が見つかったら、その情報をClaude Codeに伝えて改善を依頼できます。
Speed InsightでLCPが3.2秒と表示されています。
改善できる箇所を調べて、修正してください。
Claude Codeは画像の最適化、コードの遅延読み込み、キャッシュ設定など、具体的な改善策を提案してくれます。
設定がわからないときは
これらのサービスの設定方法がわからない場合、いくつかの対処法があります。
Claude Codeに手順を書き出してもらう
「Vercel KVの設定手順をファイルに書き出して」と指示すれば、テキストで手順を出力してくれます。
公式ドキュメントを参照
Vercelの公式ドキュメントは充実しています。各サービスの「Docs」リンクから確認できます。
ChatGPTや他のAIに聞く
設定画面のスクリーンショットを見せながら「次に何をすればいい?」と聞くのも有効です。
注意点
無料枠の制限
各サービスには無料枠がありますが、制限があります。
| サービス | 無料枠の目安 |
|---|---|
| Vercel KV | 256MB / 30,000リクエスト/日 |
| Vercel Postgres | 256MB / 1,000時間/月 |
| QStash | 500メッセージ/日 |
| Speed Insight | 有料($10〜/月) |
小規模なプロジェクトなら無料枠で十分なことが多いですが、規模が大きくなったら有料プランの検討が必要です。
連携の複雑さ
これらのサービスを組み合わせると、システムが複雑になりがちです。最初はシンプルに始めて、必要に応じて機能を追加していくのがおすすめです。
まとめ
- Vercel Storageでデータベース機能を追加できる
- QStashで定期実行が可能
- Resendでメール送信機能を実装
- Speed Insightでパフォーマンス改善
- 設定がわからなければClaude CodeやChatGPTに相談
Vercelは「サイトを公開するだけ」ではなく、アプリケーション全体を支えるプラットフォームとして使えます。必要な機能を少しずつ追加していくと、できることがどんどん広がります。